FC2ブログ

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

アイマスSS「約束スパイラル」 前編

すいません、遅くなってしまいましたアイマスのSSです。

・本作品は「アイドルマスター」の二次創作作品です。
・原作とは異なる設定です。
・登場人物の性格に若干の齟齬が生まれているかもです。
・原作の数年後の千早が20才の誕生日の時のお話です。

以上のことに嫌悪感などの不快な感情を抱かない方は、追記から本文をどうぞ。
---今、思い返してみてもあの人、私のプロデューサーという人は遅刻ということをしたことが無い人だった。
自分のことに関しては特に無頓着な人で、会社のデスクだったりとかは非常に乱雑としているのだが、約束事に関しては絶対に違えない人だ。
それに仮に緊急の用事ができてしまったとしても、ケイタイのメール又は電話で迅速に連絡してくれるから時間の無駄もない。
だが、私は一度だけ彼が大遅刻をしたのを覚えている。
そしてたった今、彼は二度目の遅刻が決定した-----


---数年前---都内某所

彼の一回目の遅刻はまだ私が15歳の時。
それは歌のレッスンが終わったあとの帰り道でのことだ。
この時期、私達は流行から苦戦を強いられ、私だけではなく他のアイドル候補生も苦労しており、プロデューサーも私にだけ構っていられる状況ではなかった。
そのつらく苦しいCランクをようやく抜け出しBランクに上がり、Bランクになって僅かで既にアイドルの頂点ともいえるAランクに到達しようかという勢いで、順風満帆だった。
その日も体調がよく、歌のレッスンもこのまま何時間も歌いつづけられそうなくらい調子が良くて、私は上機嫌で家路についていた。

「ご機嫌だな?千早。」
「はい、今日の歌のレッスンはかなり調子がよかったので。」

車が赤信号で止まったのを合図にしてプロデューサーがそんな風に話しかけてきた。
外回りの時とは違い、身内にしか見せないネクタイを緩めてスーツをだらしなく着こなしてるプロデューサーがそう言う。
昔はそれを見て「だらしない」とか散々なことを思っていたものなのだが、今ではそんなことをまったく思わなくなっていた。
信号が再び青になるのを合図にまたプロデューサーがゆっくりとアクセルを踏み出して、車が緩やかに発進した。

(本日は2月--日、今日は今を煌くトップアイドル如月千早さんがゲストに---)
「そういや、もう2月も後半だな。」
「そう、ですね。」

先日放送した私がゲストとして出演しているラジオの日付を聞いてプロデューサーが言ったのを、私は歯切れ悪く返事をした。
そんなことをお構いなしに、プロデューサーは今月のスケジュールについて一生懸命あれこれ言ってくれているのだが、今の私には正直寝耳に水、というやつだ。
プロデューサーはすっかり忘れているようなのだが、今月2月25日は・・・私の誕生日。
ここ最近はプロデューサーは忙しそうに働いていたのですっかり忘れているようなのだが、今日は私の誕生日にショッピングに誘おうと決心してきたのだ。
よし、言おうと胸のうちで決心して口を開こうとした瞬間、僅差でプロデューサーが先に口を開いた。

「そういや千早。確か25日は千早の誕生日だったよな?」
「・・・・えっ?」
「ちゃんと休み、とってあるからさ。春香たちも同じ日にオフをとってあるからここ最近忙しかったし、遊びにいってきなよ。」

とても嬉しかったのと同時に、素直に驚いた。
今、私達はありがたいことに仕事が毎日たくさん舞いこんできて、早くて二ヶ月前、どんなに遅くても一ヶ月前には予定をいれておかないとオフはとれない。
私自身でさえ、あまりに多忙で誕生日を思い出したのは今月にはいってからで、正直休みを取るのは難しいだろうと思っていた。
私は自分のことでさえ大変なのに、プロデューサーは一ヶ月前から覚えていたくれたのだ。
胸の奥からあったかい気持ちがたくさん溢れてきて、なぜだか涙が零れてしまいそうになった。

「そ、それならプロデューサー!!」
「うわ、ビックリした!」

プロデューサーが今まで黙っていたのに急に大声をあげたから驚いたようで、車が大きく横にぐらつく。

「おっととっと・・・。」
「す、すいません・・・。」
「いや、いいよそれで。」
「あの・・・、じゃあ誕生日一緒にショッピングに行ってくれませんか?」
「・・・俺が?」
「・・・・・・はい。」

「うーん」とプロデューサーが考え込んでしまい、車には微妙な沈黙が流れる。
頭の中でいろいろと不安だとか恥ずかしさとかでゴチャゴチャになって、いろいろ考えている間にデビューした間もないころより遥かに立派になった事務所の駐車場に到着した。
プロデューサーは車を駐車場に止めると、ポケットからスケジュール帳を取り出して、ペラペラと目的のページまでめくって考えこんだ。
気まずい沈黙が再びながれていたが、5分ぐらいたつと「うん」といって顔を上げた。

「俺もなんとか休みをとれそうだよ。25日は一緒に買い物いこうか。」
スポンサーサイト

コメントの投稿

非公開コメント

プロフィール

ラフ・メイカー

Author:ラフ・メイカー
「Harmonics」へようこそ♪

このブログは管理人の気の向くままSSを書き散らすブログです。
二次創作として原作には存在しないオリジナルキャラクターを登場させています。
そのようなオリジナル設定に嫌悪感などがある方は、「戻る」のボタンをクリックすることをお勧めします。

現在はアイドルマスターやけいおん!のSSなどを公開しています。

最近の記事
最近のコメント
最近のトラックバック
月別アーカイブ
カテゴリー
カウンター
ブログ内検索
RSSフィード
リンク
ブロとも申請フォーム

この人とブロともになる

QRコード
QRコード
上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。